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5年間で15件もの追突事故が起きた国道2号側道合流部。側道から合流しようとする後方の車のドライバーが国道を走る車に気を取られ、前で止まっている車に追突するケースが目立つという=2025年5月1日、岡山県倉敷市上富井、渡辺翔太郎撮影(画像の一部を加工しています)

 「ワースト入り」には、理由がある――。出合い頭などの事故が繰り返される岡山県内の「交通事故多発交差点」。岡山県警が事故の分析方法を変えたところ、あるパターンが見えてきた。「過去と同じような分析を続けても、これ以上、事故を減らすのは難しい」。そんな思いが、見直しのきっかけになった。

 県警によると、交通事故多発交差点の分析は、1968年から続いているという。交差点ごとに人身事故の件数を数え、事故の多い交差点については、国や県市などの道路管理者と協議。歩行者への注意をうながす路面標示が施されるなど、安全対策が積み重ねられてきた。

 こうした取り組みの結果、多発交差点における人身事故件数は近年減少傾向にあり、2003年に30件を超えていた事故件数は、18年以降はほとんど1ケタ台にとどまっている。

 さらに、毎年公表される「ワースト交差点」で名前があがるのは、過去にもワースト入りし、すでに安全対策が施された「常連」の交差点が大半。これまでと同じ方法で分析しても、さらに事故を減らすのは難しいと判断。今年は違う観点で、事故状況を分析することにした。

追突が起きやすいのは

 注目したのは、事故のタイプ。過去5年間、県内で発生した人身事故を「追突」や「出合い頭」などタイプ別に抽出。その結果、事故多発地点が浮かび上がってきた。

 たとえば追突事故が15件起…

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